ノンアルのカクテルパーティー


 あなたはカクテルパーティーをどのように考えておられますか。

 華やいだ雰囲気、親睦会、楽しく皆で語り合える会、美味しい飲み物、お酒があって良い気分で親交、友情を高めることができる場、等々、いろいろと考えることができると思います。

 と私も思うのですが、私は一度もカクテルパーティーを開いたことはありません。というよりも、料理、雰囲気づくりなど、これは女性の得意なところではないかと思っています。私にはシェーカーを振ってカクテルを作ることはできるかもしれませんが、どうも料理を作るのが苦手で、カクテルパーティーを開く勇気などありません。

 私は昔一度だけ、カクテルをメインにした食事会に呼ばれたことがありますが、呼ばれて飲むだけでしたから気楽に飲み、おしゃべりをした記憶があります。

 たまたまそこのご主人がお酒が好きで、人との会話が好きだったということもあり、お呼ばれしたのですが。

 都会のビルの展望の良いレストランで、カクテルグラスを片手に、ネオンサインで輝く夜景を見ながら、友達と語り明かすのも、いいものでした(当時は男友達しかいませんでした)。

図1 カクテル宴会

 こうした思い出でがカクテルパーティーという宴会?、知った者どうしが集まってお酒を飲むカクテルパーティーが楽しいもの、親睦を深めさせるものとして、カクテルパーティーはプラスのイメージで私の頭の中に叩き込まれたのではないかと思います。

 そして、そこで飲む主体は“カクテル”という“お酒”で、主体は男性だったような気がします。気がしますとは、その雰囲気、カクテルの色合いなどは、どちらかと言えば女性好みの感じがするので、男性主体とは言わず、気がします、と言っておきます。

カクテルは混ぜるお酒の種類によって色合いが美しくなり、その醸し出す雰囲気はどちらかと言えば繊細で美的感覚に鋭い女性に向いていると思うのですが、お酒ということから、どちらかと言えば男性中心に楽しまれてきたのではないかと思います。

しかし、こうした傾向に転機を促したのが2009年の道路交通法改正で、この改正に伴う罰則強化を受けて、キリンビールが出したノンアル・ビールのキリンフリーを皮切りに、お酒を飲めない人の言い分に注目して様々なノンアル・ビールが開発、市場に投入されました。それと共に各種果実酒がノンアルコール化して、市場投入されるようになり、ノンアル市場はビールのみならず、果実酒を含めた大きなマーケットに成長することになりました。

 カクテルには果実酒が合います。ノンアルの果実酒が出てきたということは、ノンアルのカクテルが出てきても不思議ではありません。

ノンアルカクテルとは「カクテルと同じ手法を使って作られる飲み物で、お酒が飲めない人や弱い人、酒を好まない人や飲まない人」等、現在お酒を飲める状態にない人のために提供されるとありますが、カクテルからお酒分を除いたり、ノンアル果実酒を使ったりして様々なバリエーションのノンアルカクテルを作ることは可能です。

  ノンアルカクテルそのものでは、アサヒビールの「アサヒ ゼロカク」、サントリーの「のんある気分 ノンアルコールカクテル」などがありますが、これからまだまだ市場にいろいろなノンアルカクテルが投入されると思います。

 ノンアルバーの設立年月日を大雑把に見ますと、東京六本木の『ノンアルバー「0%」』が2020年7月、八重洲の「ローノンバー」が2020年3月、京都の「ノン アルコールバー」が2020年7月、福岡の「ノンアルコールバーEnn」が2021年9月と新しく、またこれらノンアルバーの特徴は若い女性客が多いことであり、これからはお酒という飲み物だけに焦点が当てられるのではなく、雰囲気、美しさ等を加味した、新しい文化が訪れようとしています。

 その主役は女性であり、女性の感性、磨かれた美意識等がこれからのノンアル文化を支え、発展させるものと思われます。 

 起業化の芽が見えますが、どのように発展していくのでしょうか。そして、家庭への浸透度はどうなるのでしょう。

ノンアル社会では飲めない「下戸」が主役です。

注:画像はすべてコストフリーの画像を使わせていただきました。ありがとうございます。


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